大阪解体
第三章「陥落への序曲」
第3章『陥落への序曲』
総理大臣アサオ次郎のもとに、王様から勅命がもたらされたのは川口の電話の翌日だった。
「大阪を解体しろなどと・・・いやはや、王様も無茶をおっしゃる」
アサオは表紙に「勅」とかかれた書簡に目を通した後、ため息混じりにつぶやいた。
「総理、いったいどうするので?」
「幹事長、この絶対逆風の中で選挙に踏み切らねばいけないのに、一つの都市を解体するなど・・・しかも大阪を。いったいどうすればいいのか・・・」
「総理、ピンチこそチャンスです。大阪といえば、府知事が自治体の長を集めて中央に圧力をかけているではありませんか。次の選挙、彼らは間違いなく敵にまわりますよ。だから選挙が始まる前に、これを利用して大阪を叩けば、自治体の連合も弱体化するはずです」
幹事長はギラギラと目を血走らせながら総理につめよった。
「なるほど。しかし、解体といってもどんな方法を取るかによる。大至急党の役員を集めてくれ」
「ラジャー!」
幹事長は走って総理大臣室から出て行った。
総理大臣アサオ次郎のもとに、王様から勅命がもたらされたのは川口の電話の翌日だった。
「大阪を解体しろなどと・・・いやはや、王様も無茶をおっしゃる」
アサオは表紙に「勅」とかかれた書簡に目を通した後、ため息混じりにつぶやいた。
「総理、いったいどうするので?」
「幹事長、この絶対逆風の中で選挙に踏み切らねばいけないのに、一つの都市を解体するなど・・・しかも大阪を。いったいどうすればいいのか・・・」
「総理、ピンチこそチャンスです。大阪といえば、府知事が自治体の長を集めて中央に圧力をかけているではありませんか。次の選挙、彼らは間違いなく敵にまわりますよ。だから選挙が始まる前に、これを利用して大阪を叩けば、自治体の連合も弱体化するはずです」
幹事長はギラギラと目を血走らせながら総理につめよった。
「なるほど。しかし、解体といってもどんな方法を取るかによる。大至急党の役員を集めてくれ」
「ラジャー!」
幹事長は走って総理大臣室から出て行った。