バラバラ死体とシャルウィーダンス
恨みごと
「何ですって?」
「この女性は石塚さおりというらしい。近所では厳しい女性で有名で、近所の人が燃えるゴミを捨てる日を間違えると、」
「そんなのを訊いてるんじゃないです。なんで死んだって、教えてくれなかったんですか?」
「この人が死んだのは、お前が〓〓〓〓〓と佐和田の所へ行っていた時だ」
「なんでそんなに前に死んだのに言ってくれなかったんですか!」
「確信的な証拠が無かったからだ」
フジハラさんは、パソコンから目を離さないまま言った。
私は、その姿に怒りを覚えた。
無駄に整った顔をぶん殴りたかった。
コイツの所為で、井村が大怪我したのか?
コイツが、証拠にこだわって私達に教えなかった所為で。
「どういう、事ですか」
私は、殴りたい衝動を抑えながら言った。
フジハラさんは、呆れたとでも云うかの様に溜め息を吐いた。
「お前、頭使え」
「煩いっすよ」
「あのさ、目の前の奴が犯人だと解って捕まえても、証拠が無かったら直ぐに釈放だ。わかるか?」
「はい」
「石塚さおりは、昔、養子を迎えて居るんだ」
。