バラバラ死体とシャルウィーダンス
「宮崎くん?」
振り返ると、其処には何時かの女刑事が立っていた。
「こんにちは」
「ああ、確か……」
「山下よ」
「山下さん。お久しぶりです」
「隣、座るわっていい?」
僕は横にずれ、山下さんは開いたところに腰を下ろした。
「何と無く歩いてたら、君を見掛けてね」
何も訊いて無いのに、彼女は言った。
「そうですか」
「どう? 最近は」
「まぁ、楽しくはないです」
「だろうね」
苦笑した山下さんの横顔を眺めていた。
美人だなあ。
ふと、何かが囁いた。
耳元で、悪魔の囁きを。
「あの、山下さん。
お茶でも飲みに来ますか?
今日は暑くって、僕、何か飲みに帰ろうと思ってたんです」
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