バラバラ死体とシャルウィーダンス
「そうっすか? 俺を待たせる方が余程わりぃっすよ」
「ええ、そうね。話を続けて」
なんて自己中心的な言葉だろう。
少しムカッ腹が立ったが、私は適当に受け流して話を続けさせた。
彼のつけている腕時計では、目覚めてから30分は経っている。
「開けたら、居ねえの!
パッと消えたの!
変でしょ? ははっ!
いきなり消えたっ!
まあどうでもいい奴だったし、寧ろ消えて清々したから、俺は適当にそこら辺観光したの。
で、三日して帰国する日になってさ、俺町歩いてたの。
ブラブラ歩いてたら、変な男に片言で、「帰国の土産話にいいものがある」って言って俺ついてったら………」
「うん」
「居たんだよ、あの女が!
ちょーど、こんな風にされてて!」
と、ナイフで壁に掛る屍を差し、
「でも、あの女は生きててさ、
舌切られてさ、叫べないの!
ヒャハハハ!
最高だった!
で、横に「日本製ダルマ」って書いてあってさ!
楽しかった!
で、帰って来て二年して、毎日パソコン触っててさ、コイツが、」
再度ナイフで屍を示した。
「ウザかったし、なんか簡単そうだったからこんなにしちゃった!
あはは!
俺って凄くね?」
「凄いわ、私には最低過ぎてできないわ」
「何とでも言えよ」
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