バラバラ死体とシャルウィーダンス
キイキイと鎖が鳴りだし、私は逆吊りにされた。
痛い。
苦しい。
頭に、体中の血液が集中していくのが解る。
死にたくない。
「死にたい」
私は死にたくない。
「死にたいよ! ……――――なのに! なんで人を殺してるのか解らない!」
「…………っ」
「怖い! 恐い! もういい!
もう、いい………。
○○の所に行きたい!」
私は、閉じ掛けていた目を開いた。
なんと、彼は頭を抱えて踞っていた。
○○?
初めて聞く名前だった。
今更になって、私はちゃんと素性を調べておけば良かったと後悔した。
<br><br>宮崎クロエは、すぐに平静を取り戻して立ちあがり、<br>
「もういいや、殺しちゃえばいっか
さって、準備しよっと」
レバーから離れ、こちらに背を向けた宮崎クロエは、物置の隅に置いてあった草刈機に近付いた。
私には彼の背中がよく見える。
「あ、これ、こういう時の為に改造してたんですよ」
淡々と話す声。
私には、彼の背中がよく見える。
「数日後には、楽になれますよー」
背中が、よく見える。
「君も、楽になれるよ」