花が咲く頃にいた君と

名前は絆

あたしはふーふーと鼻息荒く、肩で息をして


蹴散らした女達を見下した。


口内で血の味がした。

目なんか片目が開かない。


「お前ら何の騒ぎだ!」


直ぐに教員が教室に入ってきて、ケガをした女子生徒は保健室に運ばれた。


「ただで済むと思うなよ!」


あたしが殴った女の一人が喚いた。


それは教員の制止で静まり、それでも収まらない怒りを睨みに変えた。



「貴方達も来なさい」


傷だらけのあたしと、東向日も呼ばれた。


東向日は地面に落ちた眼鏡をかけ直したが、レンズが割れてあまり意味をなさない。



別々の部屋で手当てされて、そのまま校長室に呼び出された。


あんだけ暴れまわったにも関わらず、大事に至った奴は誰もいなかった。


あたしの力が弱かったのか、この女共の強運なのか。


答えは絶対後者だろう。



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