花が咲く頃にいた君と
真っ赤になりながら、思考が停止した。
この男、今なんと言った?
肩越しに振り返ってみても、前を向いた横峯の表情は全く見えない。
「えーあーあー、あたし耳も悪いんだった」
とっさに笑って誤魔化すという選択肢を選んだ。
我ながらやるじゃん、あたし
「何百回でも耳元で囁いてやるよ。俺と付きあ…―――」
「あーあーあー!!それ以上言わんでいい」
「返事は、保健室に着いてからでいい」
そういって、横峯は足を止めた。
腹に奴の肩が食い込むような振動はましになった。
けど、横峯の背中に両手をついて、精一杯振り返ってみる。
「はっ、もう保健室じゃん」
「考えたか?」
「いやいやいやいや!無理無理無理無理!」
あたしは片手をパタパタ顔の前で振った。
「考える有余とか無かったよね?」
「考える必要なんてないだろ」
「はっ?どういう意味」
嫌な予感はしていた。
この男、今なんと言った?
肩越しに振り返ってみても、前を向いた横峯の表情は全く見えない。
「えーあーあー、あたし耳も悪いんだった」
とっさに笑って誤魔化すという選択肢を選んだ。
我ながらやるじゃん、あたし
「何百回でも耳元で囁いてやるよ。俺と付きあ…―――」
「あーあーあー!!それ以上言わんでいい」
「返事は、保健室に着いてからでいい」
そういって、横峯は足を止めた。
腹に奴の肩が食い込むような振動はましになった。
けど、横峯の背中に両手をついて、精一杯振り返ってみる。
「はっ、もう保健室じゃん」
「考えたか?」
「いやいやいやいや!無理無理無理無理!」
あたしは片手をパタパタ顔の前で振った。
「考える有余とか無かったよね?」
「考える必要なんてないだろ」
「はっ?どういう意味」
嫌な予感はしていた。