花が咲く頃にいた君と
もう2週間くらいは経つだろうか。
今日も何も変わり無い。
そう思ってたのに…
「おい、バカ女!」
「きゃーーー!」
お付きのメイドが悲鳴を上げた。
幻聴、幻覚?
何となしに振り返ったその先
狐のお面を右側に被り
手にはマシンガンの様なものを持ち
色とりどりのトリオがついてしまった、汚いつなぎを着た
クラスメイト
尚且つ、あたしの大ッ嫌いな
あいつが偉そうに立っていた。
ざわつくメイド、しかし何をするわけでもなくただ悲鳴を上げて、怯えるだけ。
あたしはと言えば、それを気にせず呆然としていた。
「幻覚?」
幻覚でわざわざこんなウザい奴、見なくちゃならないんだ。
あたしが見たいのは…
あたしが見たいのは…
「俺等と一緒に来い!」
差し出された手
ようやくこれは現実で、目の前のあいつは本物だということを理解した。
「時間がねぇ!早くしろ!」
あたしは見開いていた目を静に戻した。
あたしは奴の手を取らない。
みんなに捨てられ、行く宛のないあたしに
ここを出て何処に行けと言うのだ。
何の価値もない。
無意味なこの場所だけど、ここだけがあたしの居場所。
ここだけがあたしの“居ていい”場所なのだ。
だから差し出された奴の手
取る気なんて更々なかった。
今日も何も変わり無い。
そう思ってたのに…
「おい、バカ女!」
「きゃーーー!」
お付きのメイドが悲鳴を上げた。
幻聴、幻覚?
何となしに振り返ったその先
狐のお面を右側に被り
手にはマシンガンの様なものを持ち
色とりどりのトリオがついてしまった、汚いつなぎを着た
クラスメイト
尚且つ、あたしの大ッ嫌いな
あいつが偉そうに立っていた。
ざわつくメイド、しかし何をするわけでもなくただ悲鳴を上げて、怯えるだけ。
あたしはと言えば、それを気にせず呆然としていた。
「幻覚?」
幻覚でわざわざこんなウザい奴、見なくちゃならないんだ。
あたしが見たいのは…
あたしが見たいのは…
「俺等と一緒に来い!」
差し出された手
ようやくこれは現実で、目の前のあいつは本物だということを理解した。
「時間がねぇ!早くしろ!」
あたしは見開いていた目を静に戻した。
あたしは奴の手を取らない。
みんなに捨てられ、行く宛のないあたしに
ここを出て何処に行けと言うのだ。
何の価値もない。
無意味なこの場所だけど、ここだけがあたしの居場所。
ここだけがあたしの“居ていい”場所なのだ。
だから差し出された奴の手
取る気なんて更々なかった。