花が咲く頃にいた君と

温かな時間の終わり

あたしの苛めはエスカレートしていった。

小学生5年の頃からあたしは影で、暴力をふるわれるようになっていた。


沢山殴られて、蹴られて、思い出すのはあの麦わら帽子の女の子。


けれどもう心も体も限界だったあたしは、ある日プツリと切れた。


そっからは落ちていくだけ。


苛めてた奴等を今度はあたしが殴り、蹴り

いつの間にか、あたしに手をあげるものは居なくなったけど。



長年溜め込んでいたストレスをはらすように、小5にして上級生とケンカを繰り返した。



そんな日々の中に、いつしか温かな記憶は置き去りにされ

あたしは中学に上がっても、ケンカを繰り返し



何もない空っぽな人間になってしまっていた。



中2にしてようやく落ち着いたけど、それも全部下宮比さんのおかげだと思う。


毎日、ケンカに明け暮れ

暖かだった時間を手放したあたしには、本当に何も残されていなかったから。


借金の形とはいい、居場所をくれた下宮比さんには感謝してる。



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