花が咲く頃にいた君と
「悪かったな、迎えに来るのが遅くなっちまって」


十夜の言葉に、小さく首を振る。



「もう、帰ろう。明日からはまた普通の生活、しような?」



明日からの生活

普通の生活に戻れるんだ。




「夢でも、嬉しい…」

「夢じゃねぇぞ。俺はちゃんとここに居るぞ」


布団の中、まさぐる手は、あたしのを手繰り寄せ


ギュッと繋がれた。




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