億万色Love
恋のキューピット
「えー、A大学から来た津上亮と申します。O型の獅子座で、趣味は映画鑑賞です。特技は得に無しで、僕の性格は、まぁまぁ男前な感じで物事ははっきり決めるタイプです。そして男性のみなさんに申したい!男ならレディーファーストは当たり前!女性に優しくしてますか?そして女性方にも一つ言っておきたいのですが、今僕には彼女はいませんが、もう心に決めた人がいるんで、もし僕のことを好きになった人がいたら今からお断りしときます!!それと…」
「ちょっと君……」
「…はい?」
「……もういいから。席につきなさい(汗)」
「あ……はい」
クスクス笑ってる人
呆然と見てる人
不思議に思ってる人
そして
一番後ろで恥ずかしがってる人………
私です。
亮がおじさんに頭を下げ、S大に入ることが決まって3日が経った今日
亮が正式にS大にやってきた
……ありえない自己紹介……
もう本当に亮のそばにはいたくない…
本気で思った瞬間だった
自分で、性格が男前って言う?
恥ずかしくて、私は顔を伏せた
「ナナ、どうだった?俺の自己紹介♪かっこよかっただろ?」
「………」
「…ナナ?」
…声をかけるな!
「おーい」
「………」
きっとまだ、クラスの目は亮に集中してるはず
あんな自己紹介する人だもん、みんな亮がおかしい人って思ってるに違いない
「ナナ、寝てんの?」
「………」
私まで変な目で見られるのは御免
だから、せめて今だけは話し掛けないで…!
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