天使な執事と悪魔な執事
「お許しください…お嬢様」

と、謝り続けている男性。

もしも、ここで許さないっていったら…あたし、周りの女子に葬られちゃうね…100%。

あたしは不本意ながら肯定してあげた。

許してあげますって意味ですよ。

男は許されたことを感じたのか笑顔で微笑んだ。

美形が微笑むとやっぱり絵になるわぁ、と思ってしまう馬鹿なあたし。

あたしは癒されながら男の出方を待つことにした。

男は笑顔のまま、こう切り出した。

「申し遅れました、伊織お嬢様…。自分は貴女専属の執事を仰せつかりました。
春日 翡翠(カスガ ヒスイ

と申します。」

成る程、あたし専属執事ねぇ…って…なんで?

執事とかってお金持ちじゃないと雇えないよね?

しかもさっきから聞きなれない言葉があるんですけど…伊織お嬢様…?お嬢様って、何が!!
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