天使な執事と悪魔な執事

そんなあたしの顔をみて琥珀さんはニヤリッと笑った。

わ、笑われた…？失礼な人だわ。

琥珀さんはある言葉を口にした。

「貴女のお父上のお名前は…佐伯 伊吹様でお間違いありませんよね？」

あたしの名前だけじゃなくパパの名前を知ってるとは思わなかった。

「どうして、パパの名前まで知って…？」

そう呟いたあたしの言葉に琥珀さんは更に続ける。

「貴女の母親の名前も存じております。我々二人はある方からの命令で貴女を探しておりました。」

ある方って誰なんだろう？そう思っていたら翡翠さんが説明してくれた。

「その方は貴女の父上様のお母様。つまり貴女のお婆様にあたる方」

やっぱりあたしにはまだ親戚がいてくれた。

すっごく嬉しくて泣けてきそう。