天使な執事と悪魔な執事
あたしは泣きそうな表情で立っている翡翠さんに訴えた。

助けてください…そういう表情で。

だけど翡翠さんはただ笑って。

「琥珀…。大事なお嬢様に怪我させたら承知しませんよ?

えっと…それだけですか。

もっと別の言葉を期待してたのに…裏切られた気分だわ。

「怪我なんてさせたら後々面倒だからな…そんなへまはしねぇよ」

琥珀さん…貴方の言葉矛盾してない?…あたしを連れていこうとしてるだけで、問題発生中だと思います。

同意ない連行は…は・ん・ざ・いデス。

あたしは担がれたまま、この状況を諦めることにした。

「い、行きます、行きますけど…あたし花壇に水やりしないといけないんですよ」

だから一旦離してい欲しいという感じに話したつもりだったけど。

それはある人物の言葉により却下されてしまった。
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