≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
日村 令子は 表情を変えることなく
「えぇ それだけよ」
とだけ言うと さっさと行ってしまった
『オレに ハルと別れた方がいいと言っておきながら
意外に気にしてくれてたんだ』
こんな事態になっても オレにはせいぜい
この程度の発想しか この時は出来なかった
オレは 学校の駐輪場に置いておいた
オレの チャリンコを取り出し またがった
ハルの入院する 徳村病院は 学校から家に帰るまでの
オレの 通学路の ちょうど中間にある
チャリを こぎ出してしばらくすると
ハルの入院している 徳村病院が見えた
『こんな時どうしたらいいんだろう・・・』
昨日の ハルと過ごした最後の瞬間が
あまり 良いモノではなかったため
もしかしたら 『顔も見たくない』と
思っているかもしれないと思うと
このまま 自転車で通過してしまいたい気持ちだった
しかし オレの身体は 病院の前で
ピタッ
と 停まった
「やっぱ・・・ 無視・・出来ないな・・」
オレは 病院の駐輪場に 自転車を置き
病院の 自動ドアをくぐり抜けた
病院の外来受付に行くとスタッフは皆バタバタしていた
声をかけるのさえ 悪い気がしたが
そんなオレの前に 一人カルテを取りにきた
病院の制服を着た若い女性が立った
「あっ あの スイマセン
昨日 アサカワ ハルナって女子が
入院してきたと思うんですけどっ・・・
何号室ですか?」
若いわりに 髪をきっちり なでつけるように
束ね 後ろでキュッと 結んでいるこの女性は
メガネ越しに ジロッ とオレを見ると
「えぇ それだけよ」
とだけ言うと さっさと行ってしまった
『オレに ハルと別れた方がいいと言っておきながら
意外に気にしてくれてたんだ』
こんな事態になっても オレにはせいぜい
この程度の発想しか この時は出来なかった
オレは 学校の駐輪場に置いておいた
オレの チャリンコを取り出し またがった
ハルの入院する 徳村病院は 学校から家に帰るまでの
オレの 通学路の ちょうど中間にある
チャリを こぎ出してしばらくすると
ハルの入院している 徳村病院が見えた
『こんな時どうしたらいいんだろう・・・』
昨日の ハルと過ごした最後の瞬間が
あまり 良いモノではなかったため
もしかしたら 『顔も見たくない』と
思っているかもしれないと思うと
このまま 自転車で通過してしまいたい気持ちだった
しかし オレの身体は 病院の前で
ピタッ
と 停まった
「やっぱ・・・ 無視・・出来ないな・・」
オレは 病院の駐輪場に 自転車を置き
病院の 自動ドアをくぐり抜けた
病院の外来受付に行くとスタッフは皆バタバタしていた
声をかけるのさえ 悪い気がしたが
そんなオレの前に 一人カルテを取りにきた
病院の制服を着た若い女性が立った
「あっ あの スイマセン
昨日 アサカワ ハルナって女子が
入院してきたと思うんですけどっ・・・
何号室ですか?」
若いわりに 髪をきっちり なでつけるように
束ね 後ろでキュッと 結んでいるこの女性は
メガネ越しに ジロッ とオレを見ると