≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
ニコニコしている ハルの笑顔に負けた

「しょうがないなぁ・・・

でも ホントに 聞くまでも無いと思うよ」


「いいから いいから!」


「今ここに おばさん戻ってきたら

ビックリするよ 絶対!」


「分かったから ほら 早く!」


ホントに ハルが オレのコト聞きたいのか

どうかは 分からなかったけど とりあえず

昨日の記憶を辿って 言うことにした


「うっ うんっ え~・・・え~・・・」


「ヒカルぅ!」

ヤバ!ハルの目がだんだん マジになってきてる


「その・・高校生活で 一番想い出に残ったことは

昨日の昼の飯ごう炊飯で 丸焦げのごはんでお腹が

いっぱいになったことです

残りの高校生活で やっておきたいことは
 
『タコ屋』に出来るだけ通い 特典である 

『高校生割引10個で100円』を

小遣いの続く限り フル活用することです

将来の夢は・・・『かわいいコックさん』です」


ひと通り言い終えて ハルを見た

ハルは すごーく目を細くして 斜め45度の角度

から オレを 冷ややかに見ていた


「・・・なに それ! 『かわいいコックさん』って

何? 料理なんてしたことないでしょうが!

ウケ狙いなんでしょうけど きっと

ハズしてるね!」


当たり!

昨日のキャンドルサービスでも これを喋って

特に女子の座っている辺りから 冷た~い空気を

感じた


「バレた?」

ハルは また口をとがらしている

オレは 慌てて話しを変えようと 今度は

オレがマイクを持つふりをして

軽く握った こぶしを ハルに向けた
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