≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
「何が違うの?」
もう ハルの大きな 目でも 容量をオーバーして
しまった 涙が ハルの頬をつたった
「今は・・・とにかく・・・
安静が必要だし・・・オバサンの気配もしたし・・
とにかく・・もう 帰らないと・・」
ハルは キュッと唇を噛んだ
「・・・なに 言ってるの・・・」
ハルの言葉は オレの胸を 氷りの剣で
突き刺したかのように 痛く 冷たかった
涙で ギラギラとした目で 睨まれても
オレには それをなだめる 言葉も持ち合わさない
「ヒカル・・・私が今まで ヒカルに何か
望んだことある? 何か欲しいって言ったことある?
私の誕生日だって知らないでしょ でも
それで 怒ったことある? 『好きだ』って
言ってとか 言ったことさえないでしょう?
私はね・・・言葉なんかなくたっていいの
どうせ・・言葉なんて ただの『うそつき』だから
でもね 時々 『確かめたく』なるの
ヒカルの気持ち・・・ 今がその時なんだよ・・・」
言い終わると また ハルの目から大粒の涙が
ポツ ポツッ と落ちた
ハルが そんな言葉を発しても ハルの肩越しの霊は
オレに対しての 態度を変えない
まるで ハルの 今のこの苦しみなど
オレとこの先 一緒に過ごすことの 苦しみに
比べれば なんてことはないだろうと
言わんばかりに 涼しい顔をしている
「ハル・・・とにかく 帰らなきゃ・・・ならないんだ」
オレは 床に置いていた リュックを取った
「ごめん・・・」
そう 言ったオレに ハルは 唇を震わせるだけだった
オレは それ以上何も言えずに ハルに背中を向けた
もう ハルの大きな 目でも 容量をオーバーして
しまった 涙が ハルの頬をつたった
「今は・・・とにかく・・・
安静が必要だし・・・オバサンの気配もしたし・・
とにかく・・もう 帰らないと・・」
ハルは キュッと唇を噛んだ
「・・・なに 言ってるの・・・」
ハルの言葉は オレの胸を 氷りの剣で
突き刺したかのように 痛く 冷たかった
涙で ギラギラとした目で 睨まれても
オレには それをなだめる 言葉も持ち合わさない
「ヒカル・・・私が今まで ヒカルに何か
望んだことある? 何か欲しいって言ったことある?
私の誕生日だって知らないでしょ でも
それで 怒ったことある? 『好きだ』って
言ってとか 言ったことさえないでしょう?
私はね・・・言葉なんかなくたっていいの
どうせ・・言葉なんて ただの『うそつき』だから
でもね 時々 『確かめたく』なるの
ヒカルの気持ち・・・ 今がその時なんだよ・・・」
言い終わると また ハルの目から大粒の涙が
ポツ ポツッ と落ちた
ハルが そんな言葉を発しても ハルの肩越しの霊は
オレに対しての 態度を変えない
まるで ハルの 今のこの苦しみなど
オレとこの先 一緒に過ごすことの 苦しみに
比べれば なんてことはないだろうと
言わんばかりに 涼しい顔をしている
「ハル・・・とにかく 帰らなきゃ・・・ならないんだ」
オレは 床に置いていた リュックを取った
「ごめん・・・」
そう 言ったオレに ハルは 唇を震わせるだけだった
オレは それ以上何も言えずに ハルに背中を向けた