≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
「オレの 兄貴は あの登山で ケガして
そのまま 意識が戻らないんだ」
坂本は 長い間 誰にも言えずに
抱えていた荷物を やっと 下ろせたような
そんな 表情を浮かべた
「オレの 兄貴・・・ 結構バチ当たりな事
したみたいでさ 『自業自得』だとか言われて
あの時も クラスメイトに 意地悪してて
Tシャツを そこにあった 石に乗って
木に投げて からかってたんだ
その時 滑り落ちたらしい・・・」
「そういえば・・・楠木に Tシャツらしきモノ
が 引っ掛かってた・・・ でも5年も経つのに
なんで そのまんまなんだ?」
坂本が 表情をこわばらせた
「あの場所は 『呪われて』るんだ!
だから 誰も近づきたがらないんだ
オレの 母さんも言ってた
あの場所は 昔
『母さんも行ったことある』って
その時は 人が『死んだ』んだ!って
だから 行っちゃいけないんだ!って」
坂本は 必死に 訴えてきた
だが
オレは この時思った
こうやって『たたり』とか『呪い』とは
『人間』が自分を『正当化』するために
作り上げた『たわごと』が 後の世に
伝わっただけの モノなのだと・・・
「坂本のお母さん・・・ その・・・
亡くなった人のこと なんて?
その人も 悪い事した人だって?」
オレは 亡くなった 高野先生のことを
坂本が どこまで知っているのか
確認したかった
そのまま 意識が戻らないんだ」
坂本は 長い間 誰にも言えずに
抱えていた荷物を やっと 下ろせたような
そんな 表情を浮かべた
「オレの 兄貴・・・ 結構バチ当たりな事
したみたいでさ 『自業自得』だとか言われて
あの時も クラスメイトに 意地悪してて
Tシャツを そこにあった 石に乗って
木に投げて からかってたんだ
その時 滑り落ちたらしい・・・」
「そういえば・・・楠木に Tシャツらしきモノ
が 引っ掛かってた・・・ でも5年も経つのに
なんで そのまんまなんだ?」
坂本が 表情をこわばらせた
「あの場所は 『呪われて』るんだ!
だから 誰も近づきたがらないんだ
オレの 母さんも言ってた
あの場所は 昔
『母さんも行ったことある』って
その時は 人が『死んだ』んだ!って
だから 行っちゃいけないんだ!って」
坂本は 必死に 訴えてきた
だが
オレは この時思った
こうやって『たたり』とか『呪い』とは
『人間』が自分を『正当化』するために
作り上げた『たわごと』が 後の世に
伝わっただけの モノなのだと・・・
「坂本のお母さん・・・ その・・・
亡くなった人のこと なんて?
その人も 悪い事した人だって?」
オレは 亡くなった 高野先生のことを
坂本が どこまで知っているのか
確認したかった