≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
オレは おととい
『あの場所』で
オレとハルに起きた出来事を
話せるだけの 心の準備が出来ていた
坂本の母親の話しを聞いて
リンコは ずっと 遠くの一点を見つめ
リンコの母親は 涙で頬の化粧がはげていた
オレは 待合室の方を振り返った
ハルの母親もまた 涙ぐんではいたが
哀れむような いや どちらかといえば
慈しむような目で こちらを見つめていた
「坂本の・・・お母さん・・・」
オレは もう 『宮田 奈津子』とは
呼ばないでいた
オレの中での『最低の女』だった
宮田 奈津子は オレの心の中から
すでに 消え去ってしまっていた
目の前にいる 女性は
ただ 『見えないチカラ』により
苦しめられ・・・
ただただ『愛する者』を
『守りたかった』だけの
しかし
『無力な女性』だった・・・
「実は・・・ おととい あの場所で
事故に遭った人がいます・・・」
それを 聞くと 坂本の母親は
パッと 顔をあげてこちらを見た
しかし 言葉が思うように出ないようだった
オレは続けて喋った
「事故に遭ったのは オレと浅川さんです」
オレの背中の方で この言葉を聞いた
ハルの母親は 一体どんな表情を
したのだろうか
先ほどまで『人ごと』だった話しに
自分の娘が 当事者として加わった
この瞬間
ハルの母親も 『何か』 新たな試練を
覚悟せずには いられなかっただろう・・・
『あの場所』で
オレとハルに起きた出来事を
話せるだけの 心の準備が出来ていた
坂本の母親の話しを聞いて
リンコは ずっと 遠くの一点を見つめ
リンコの母親は 涙で頬の化粧がはげていた
オレは 待合室の方を振り返った
ハルの母親もまた 涙ぐんではいたが
哀れむような いや どちらかといえば
慈しむような目で こちらを見つめていた
「坂本の・・・お母さん・・・」
オレは もう 『宮田 奈津子』とは
呼ばないでいた
オレの中での『最低の女』だった
宮田 奈津子は オレの心の中から
すでに 消え去ってしまっていた
目の前にいる 女性は
ただ 『見えないチカラ』により
苦しめられ・・・
ただただ『愛する者』を
『守りたかった』だけの
しかし
『無力な女性』だった・・・
「実は・・・ おととい あの場所で
事故に遭った人がいます・・・」
それを 聞くと 坂本の母親は
パッと 顔をあげてこちらを見た
しかし 言葉が思うように出ないようだった
オレは続けて喋った
「事故に遭ったのは オレと浅川さんです」
オレの背中の方で この言葉を聞いた
ハルの母親は 一体どんな表情を
したのだろうか
先ほどまで『人ごと』だった話しに
自分の娘が 当事者として加わった
この瞬間
ハルの母親も 『何か』 新たな試練を
覚悟せずには いられなかっただろう・・・