≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
包帯でグルグル巻きのせいもあるが
ケガで 口もまともに 動かせないのだろう
「・・え・・あ・・・っえ・・あ・・あ・・あい・・・」
そう言うと 坂本は 少し呼吸が
荒くなった
「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・」
オレは 坂本が何て言ったのか
よく分からなかったが
坂本の母親は 分かったらしい
ぐっ と涙を 一瞬こらえて
気丈に 振る舞った
「右目が開くわよ 右目に集中して
開けてごらんなさい
・・左目は ケガをしたの・・・
だから 右目を開けてみて!」
『目が開かない』と言ったのか・・・
それで 不安になって 呼吸が
苦しくなったんだな
坂本は 右目を うっすらと開けた
顔の腫れと 包帯のせいで
そのくらいしか 開かないようだ
「坂本!大丈夫か?」
「・・・・」
坂本は 足の方に立っている
オレの方にまで 視線が届かないようだ
オレは 坂本の母親とは
反対側の 坂本の 枕の横に立った
オレは ようやく 坂本の視界に入った
「痛くないか?」
バカな質問だった
今怪我したばかりの 人間が痛くないわけがない
今 せいぜい 麻酔で感覚が鈍っているだけだ
「あ・・・あ・・・」
坂本は 『ああ』と返事しているようだった
坂本は 身体の一つ一つを 確認しているようだった
おとといの晩の オレのように
両手両足・・・所々 怪我はしているものの
首から下は大した怪我ではない
坂本は 少し安心したようだった
ケガで 口もまともに 動かせないのだろう
「・・え・・あ・・・っえ・・あ・・あ・・あい・・・」
そう言うと 坂本は 少し呼吸が
荒くなった
「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・」
オレは 坂本が何て言ったのか
よく分からなかったが
坂本の母親は 分かったらしい
ぐっ と涙を 一瞬こらえて
気丈に 振る舞った
「右目が開くわよ 右目に集中して
開けてごらんなさい
・・左目は ケガをしたの・・・
だから 右目を開けてみて!」
『目が開かない』と言ったのか・・・
それで 不安になって 呼吸が
苦しくなったんだな
坂本は 右目を うっすらと開けた
顔の腫れと 包帯のせいで
そのくらいしか 開かないようだ
「坂本!大丈夫か?」
「・・・・」
坂本は 足の方に立っている
オレの方にまで 視線が届かないようだ
オレは 坂本の母親とは
反対側の 坂本の 枕の横に立った
オレは ようやく 坂本の視界に入った
「痛くないか?」
バカな質問だった
今怪我したばかりの 人間が痛くないわけがない
今 せいぜい 麻酔で感覚が鈍っているだけだ
「あ・・・あ・・・」
坂本は 『ああ』と返事しているようだった
坂本は 身体の一つ一つを 確認しているようだった
おとといの晩の オレのように
両手両足・・・所々 怪我はしているものの
首から下は大した怪我ではない
坂本は 少し安心したようだった