≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
「はいっ? 『お水』・・・ですか?

・・・どこにあげるんですか?」


「どこでもいいわ ただし 絶対に『忘れない』場所に置くことね

これは 毎日 しなければならないから

だから 水道の蛇口の横でもいいわよ」


「今 住んでるとこ 仏壇とかないんですけど・・・ 

そういえば オレの母さんは よく 仏壇に お水をあげていました」


「仏壇にあげる『お水』と 私が言っている『お水』は 全く意味が違うものなのよ」


「違う?」


「ええ 仏壇にあげるお水は 誰にあげている?」


オレは 考えた


「仏様・・・?とか 先祖 ですか・・・?」


「そうね いずれにしても 大事にすれば『無条件』であなたがたを『守ってくれる』

もしくは こちらから『いたわり』の気持ちで お水をあげているわね


『守ってくれている』と感じたときは 『有り難うございます』

『いたわり』の気持ちでいるときは 『あの世で やすらかでありますように』とね」


「はい・・母も 仏壇に手を合わせて そんな事言っていました

あっ あと オレの『大学入試』や『就職試験』の時なんかも『合格しますように』って

手ぇ合わせてました 『頼み事』をする時も 使うんですね」


「そうね・・・まぁ・・ 最も…『意味』ないけど」


「そう・・ですよね」


オレは 入社試験には 合格して入れたものの 結局1年半しか勤めなかった

現在を考えると 日村先生の その言葉が 分かる気がした


「私が言った『お水』をあげる『相手』は あなたたちの ご先祖の『関係霊』よ」


「関係霊?」


オレは 7年前の 遠い記憶が戻ってきた

あの山道を 日村先生と 下りながら 『坂本家関係霊』について話して歩いた

あの頃の記憶・・・


「忘れちゃったかしら」


日村先生は 両眉を 少しあげた


「いえ・・・ 確か 自分の先祖の『関わり』によって『亡くなった』霊の事ですよね」


「そう よく覚えているじゃない」


坂本・・・・


今 どうしているだろう・・・
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