≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
そうだ オレも辛かった
確かに・・・
でも このメールを見て オレはオレ自身をぶん殴ってやりたかった
そして 更に追い打ちをかけたのが
その後 樹花の母親が 病院に到着してからだった
病院に到着した樹花の母親は
「ヒカルくん・・・ごめんねぇ・・・
とうとう・・・こんな日が来たのね・・・」
と言って ハンカチで目頭を押さえた
オレは ワケが分からず
「?・・・樹花 どうかしたんですか?」
今となれば なんてバカな質問だ
「・・・ヒカルくん 樹花から聞いていなかったのね
さっきの電話の応対で そう思ったわ
あの子から言うって言ってたから
私・・・今まで黙ってたんだけど・・・」
「はい・・・」
オレは イヤな予感がした
「樹花はね ひと月前に『脳腫瘍』が再発したの・・・
今回は 腫瘍のある場所が悪くてね 手術出来ないんだって
あとは 腫瘍の進行状況にもよるけど
除々に言語障害や視覚障害 聴覚障害 運動障害が出て
その苦しみの後に 樹花は・・・樹花は・・・」
樹花の母親は それ以上言葉を発せないでいた
オレは その時 自分がどうして立っていられたのか分からない
ただ あまりのショックに 涙も出なかった事だけ 覚えている
オレは 樹花の携帯を開いた
着信履歴 『スマイルコート』を選択し 発信ボタンを押した
受付の女性に 時間を確認した
樹花が受けるはずだった 講義の時間がまだ空いているかということを
日村 令子の時間は まだ空いているかということを
そして 昨日樹花が受けるはずだった 講義の時間を
オレが 日村 令子に相談する為の時間に充てさせてもらったのだ
部屋に1人 樹花の居ない寂しさを オレはひしひしと感じていた
確かに・・・
でも このメールを見て オレはオレ自身をぶん殴ってやりたかった
そして 更に追い打ちをかけたのが
その後 樹花の母親が 病院に到着してからだった
病院に到着した樹花の母親は
「ヒカルくん・・・ごめんねぇ・・・
とうとう・・・こんな日が来たのね・・・」
と言って ハンカチで目頭を押さえた
オレは ワケが分からず
「?・・・樹花 どうかしたんですか?」
今となれば なんてバカな質問だ
「・・・ヒカルくん 樹花から聞いていなかったのね
さっきの電話の応対で そう思ったわ
あの子から言うって言ってたから
私・・・今まで黙ってたんだけど・・・」
「はい・・・」
オレは イヤな予感がした
「樹花はね ひと月前に『脳腫瘍』が再発したの・・・
今回は 腫瘍のある場所が悪くてね 手術出来ないんだって
あとは 腫瘍の進行状況にもよるけど
除々に言語障害や視覚障害 聴覚障害 運動障害が出て
その苦しみの後に 樹花は・・・樹花は・・・」
樹花の母親は それ以上言葉を発せないでいた
オレは その時 自分がどうして立っていられたのか分からない
ただ あまりのショックに 涙も出なかった事だけ 覚えている
オレは 樹花の携帯を開いた
着信履歴 『スマイルコート』を選択し 発信ボタンを押した
受付の女性に 時間を確認した
樹花が受けるはずだった 講義の時間がまだ空いているかということを
日村 令子の時間は まだ空いているかということを
そして 昨日樹花が受けるはずだった 講義の時間を
オレが 日村 令子に相談する為の時間に充てさせてもらったのだ
部屋に1人 樹花の居ない寂しさを オレはひしひしと感じていた