≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
恐らく 樹花も2人でいるはずのこの部屋での『1人』を

とても寂しく感じていただろう

それを 思うと また 目頭が熱くなってきた


ピンポ~ン 部屋のチャイムが鳴った


オレは動かなかった 

『どうせ 新聞か保険の勧誘だろう・・・』


ピンポ~ン ピンポ~ン


・・・しつこいなぁ


オレは ドスドスと歩いて玄関へ歩いて行った


「はい」

オレは ぶっきらぼうに返事をした

「私よ」

『私よ・・?』


ガチャッ 


オレは 部屋のドアを開けた


「日村先生!」


「おはよう」


昨日 確かにオレの部屋に来るって言ってたけど

今日かよ!

オレは 慌ててズボンを履いた

それも まだ朝の8時だ


「どうしたんですか?・・・それもこんな時間に・・・」


「お水あげはやった?」


「はい・・・」


玄関越しのやりとりだったので


「中に・・どうぞ・・・」


オレは 玄関のドアを大きく開いた

樹花が 部屋をキレイに片付けていてくれて助かった

しかし 日村先生の返事は


「お塩とお米 それからお酒を持ってきて」

との事だった
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