≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
オレは辺りを見回した
『ここは・・・』
7年前に オレが時々通った坂本のマンションの正面だった
日村先生は タクシーの運転手に料金を支払うと
タクシーを降り 時計を見た
「オンタイムね」
そう言うと マンションの中から見覚えのある男女が出てきた
「・・・坂本!」
あの事故で 入院して以来 一度も会っていなかった
いや 会ってもらえなかった為 自然と距離が開いてしまった昔の友人と
あの頃よりも 少し元気そうな坂本の母親だった
「おはようございます日村先生 今日は宜しくお願いします!」
坂本と坂本の母親が挨拶した
「おはよう 坂本くん」
日村先生は 今やオレよりも親しげに坂本と話している
『何がどうなってるんだ・・・』
と思う間もなく 今度は坂本がオレの方を見た
「奥村・・・久しぶり!」
正直オレは 坂本の顔を直視するのが怖かった
手術室から出てきた坂本の顔に グルグル巻かれた包帯の姿が まだ忘れられない
「オゥ・・・」
と言って 見た坂本の顔は思ったより整っていた
左目には『義眼』が入れられている事にオレは気付いたが 何も知らない人なら
パッと見では『義眼』と分からないほど精巧な作りだった
顔の形も『いびつ』ではなかった
時々 笑う表情がひきつるようなカンジの程度だった
神経までは 完璧に修復出来なかったのだろう
しかし 『2度とは見られぬ顔』になっていなかった坂本を見て
その顔を直視出来る自分が嬉しかった
「来られたみたいね」
日村先生が 道路からこちらに ウィンカーをだして走ってくる白い車を見つけた
『ここは・・・』
7年前に オレが時々通った坂本のマンションの正面だった
日村先生は タクシーの運転手に料金を支払うと
タクシーを降り 時計を見た
「オンタイムね」
そう言うと マンションの中から見覚えのある男女が出てきた
「・・・坂本!」
あの事故で 入院して以来 一度も会っていなかった
いや 会ってもらえなかった為 自然と距離が開いてしまった昔の友人と
あの頃よりも 少し元気そうな坂本の母親だった
「おはようございます日村先生 今日は宜しくお願いします!」
坂本と坂本の母親が挨拶した
「おはよう 坂本くん」
日村先生は 今やオレよりも親しげに坂本と話している
『何がどうなってるんだ・・・』
と思う間もなく 今度は坂本がオレの方を見た
「奥村・・・久しぶり!」
正直オレは 坂本の顔を直視するのが怖かった
手術室から出てきた坂本の顔に グルグル巻かれた包帯の姿が まだ忘れられない
「オゥ・・・」
と言って 見た坂本の顔は思ったより整っていた
左目には『義眼』が入れられている事にオレは気付いたが 何も知らない人なら
パッと見では『義眼』と分からないほど精巧な作りだった
顔の形も『いびつ』ではなかった
時々 笑う表情がひきつるようなカンジの程度だった
神経までは 完璧に修復出来なかったのだろう
しかし 『2度とは見られぬ顔』になっていなかった坂本を見て
その顔を直視出来る自分が嬉しかった
「来られたみたいね」
日村先生が 道路からこちらに ウィンカーをだして走ってくる白い車を見つけた