≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
2000年6月

令子は自分の母校である『南校』の 職員室の中にいた

令子以外に5名の大学生が 教育実習に来ていた


「では 皆さん!体育館に移動しましょうか

皆さんには ステージに上って頂き

お一人ずつ 自己紹介をして頂く運びになっておりますので

何か一言考えておかれて下さい」


クルッとしたくせっ毛が特徴の教頭が

令子たちの先頭に立って

体育館へと移動した


懐かしい校舎・・・

7年ぶりに 足を踏み入れた母校を見回した

この7年間

令子は色々な事があった

とても長く 苦しい戦いだった

しかしやっと 今こうして

1人で歩いている


『いい天気だわ・・・』


令子は青い空を見上げた


渡り廊下を渡り終えた後

体育館の中へ入った


令子は ようやく一つの

『やるべきこと』を終え

次の『ステージ』へと進んだところだった


『さあ・・・

これから どんな出来事が私を待っているのかしら・・・』


令子はそう思いながら

体育館のステージへ上がった

『教育実習生紹介』の前に校長の話しがあった


令子はステージの上から

7年前までは自分が着ていた 懐かしい制服を眺めていた


と その時 ふと


1人の男子生徒に目が止まった

令子は何かを感じた


顔立ちはスッとしているが 不安定な心の動き…
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