≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
「ええ 本気よ!

悪いけど 私は 今すぐ山を下りるわ

私は 登山初心者だけど

あの楠木に 目印の布を巻いていたの覚えてるから

あとは自分でも下りられるわ それじゃ!」


「おいっ 宮田っ!!」


「先生! もうあんな奴放っておきましょう!!

あんな 人の血も通っていないような女だとは

思いませんでした!

中道!すまん!あんな奴連れてきて・・」


「いや・・・オレは・・・・」


「島田!中道!早く宮田を追え!」


「えっ?先生!! あんな奴こそ

勝手に道に迷えばいいんですよ!

それこそ 自業自得です!」


「島田… それはいかん!

お前も 宮田を誘ったのなら

『男』は 最後まで『責任』を持つものだ

それに・・・」


「それに?」


「オレと一緒の登山で

どんな生徒たりとも 遭難者を出さない!

それが オレの望みであり願いだ!

だから 頼む!

オレの信念の為にも お前達行ってくれ!」


「分かりました!じゃぁ 行きます!」


「頼んだぞ!中道!」


「はい! ほら急ぐぞ島田!宮田を見失うぞ!」


「中道・・・  先生・・・

クソッ・・・あんな女・・・

宮田のために行くんじゃありません

先生と瓜生のために 早く助けを呼んできます」


「あぁ 頼んだぞ 島田」
< 77 / 307 >

この作品をシェア

pagetop