≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~

「それでも 2人は助かったわけですよね?」


「えぇ・・・それから2時間後にね・・・

もう一度 助けに戻って来た車に

運良く出合えて・・・

でも 二人は すぐには病院には行かず

先生と瓜生くんの居る場所を案内して

山に戻ったの」


「で 瓜生・・くん(さん?と言うべきか?)は

無事だったんですか?」



「なんとかね・・・」



「じゃぁ どうしてその時 高野先生も

助けてもらえなかったんですか?」


「当時は まだ 私たちが今朝歩いたような道は無かったの

あの道は あの事故以来作られたものなの

それに その夜は雨がひどくて・・・

さんざん 高野さんを大声で呼んだらしいのだけど

返事がなかったので

瓜生くんの状態も安定していたし

高野さん自身でも 助けを呼びに行ったのではないかと

カン違いされたの

勿論 捜索する側も命がけだし

瓜生くんも安定しているとはいえ

予断を許さない状況だったから

まずは 生徒の救助を 優先したのよ」



「その時 発見されていたら

助かったんですかね・・・」
< 82 / 307 >

この作品をシェア

pagetop