≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
オレは ふと 炊き出し用の

テントの中を見た

そこには 日村 令子がいた

その隣には 2人の男性が立っていて

日村 令子と親しげに話しをしていた


「おぉい!奥村っ!何やってんだよ!

早くおむすび出せ!って!!」


「あっ あぁ ごめんごめん」


オレはテントの下が気になり そちらを見ながら

おむすびを出したため 野球ボール大の

おむすびの3つあるうちの 2つしか出さなかった


「・・・汁が足りないんなら

注ぎ足してもらってこようか?」


青山が声をかけてくれた

オレがあまりにテントの下に 気を取られているため

『うどん』の内容を気にしているのだと思われたらしい

気の優しい いいやつだ


「いいよ オレたちが遅くなった分

ここでゆっくり おむすび食べといてよ

オレ 自分で行ってくるから!」


オレは うどんの容器を サッと持ち

テントに向かおうとした


「奥村!待って・・・」


振り返ると 太田がうどん入りの容器を

オレに向けて 差し出していた


「オレの分も お願い!」
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