≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
「はいよ!」

太田の分の うどんも預かり 

オレは 日村 令子たちのいる

テントに向かった


テントの下に入ると 日村 令子と話しをしていた

中年男性の一人が オレに気づいた


「あれ? どうした?

あーっ かまぼこ入れ忘れてたかな?

ごめんねぇ もう 全員分配膳したと

思ったから 日村 先生に最後の1個

乗っけちゃったよ~」


愛想よく そう答えてくれた中年男性は

ブルーのTシャツを汗だくにして

熱そうに 麺をゆでる鍋の前に居た

頭にも はちまき状態に

白いタオルを巻いていた


「あっ いえっ・・・

うどんの汁があれば…と 思って・・・」


うどんを置くための テーブル越しに

オレの持った うどんを覗き込んだ


「あちゃ~ こりゃ完全に のびてるわ!

あっ 麺だけなら 調度2タマ残ってるから

今 新しいの茹でてやるよ」


ほんの数十秒しか この男性と話しを

していないが とても 気の良い人だと

いうことだけは 十分に分かった

男性が うどんを茹でるために

大鍋に うどんのタマを2つ

ポン ポンと入れると

日村 令子と話しをしていた

もう一人の 中年男性が

こちらへ近づいてきた

そして

うどんを茹でてくれている男性の隣に立った

その男性は白いTシャツを着て

青いTシャツの男性同様 汗だくだった
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