抵抗
和己は組員辻から強引に誘われた。その夜、二人は「銭湯へ行きます。」と女将さんにいうと金剛組の裏口からでた。組員辻はビールを昼間から飲みつづけている。部屋でもロング缶を飲み干した。組員辻の白目には赤線が入り、怪しく光っている。

二人は例のレジ係のアパートを訪ねていた。部屋は六畳、小さな台所と便所とがある。窓にはピンクの可愛い柄のカーテンが引かれている。家具はほとんどない。小さなちゃぶ台がある。「布団だせや。」と組員辻が、歌手の幸田に感じが似たグラマーなレジ女に指図した。女はタンクトップに半ズボンで、和己の目ではもう裸に近かった。

「お前はビールで我慢しとれ。お前にはなんぼなんでも早すぎるさかいの。おれでも経験したのは、二十歳になってからやもんな。」組員辻はそういうと、女に目配せした。金剛組では覚醒剤は御法度で、禁を破れば、小指の先が飛ばされることに掟が決まっている。
組員辻と女は布団の上で、白い粉を歯茎に塗ったり、口でなめあったりした。そして互いの粘膜を刺激しあって、薬の効果を浸透させる。五分ほど舌を吸いあっていたら、女の目がトロンとしてきた。組員辻のあれがひらめくように光り、固くなっている。

「白黒みせたるさかいな。おとなしくビール飲んでみとけ。」組員辻は和己に向かうと、女の髪を下に向けて引っ張った。女は<わかってまんがな。>という感じで、よだれを垂らしながら、それをカポッと含んだ。「舌や舌を使わんかいな。」と組員辻が叱咤する。
ブジュブジュブジュと女の口許から音が響いてくる。和己は布団に近寄った。そばでみると、顔によだれがかかるほどの迫力である。組員辻はハエを追い払うように手で和己の頭を叩いた。「近すぎるがな。」と注意すると、女を四つんばいにさせる。

「よっしゃ、よっしゃ。お前も参加せえ。かめへん、かめへん。」組員辻は和己を招きよせると、女の顔の前に正座させた。「よっしゃ、そのまま突き出してみいや。」和己はそう指示されると、下着を脱いでいた。和己のいきり立ったそれは、真っ赤になっていた。女は真っ赤な亀頭を苦しそうに口へ含むと、和己のものを口で前後にしごいてやった。

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