キミの心Ⅰ-俺様王子のヨワミ-
―パタパタパタパタ―

あたしの声に気付いたのか、誰かが走ってくる足音が聞こえた。


―シャッー―


「目が覚めたの!?」


カーテンを開ける音と同時に看護婦さんの声が聞こえた。


「…はい」

「昨日何があったか覚えてる??」

「…それがよく覚えてないんです」


あたしは夜道を1人で歩いていたコト。
急に視界が揺れて、脇腹に激痛がはしったコト。
それで気付いたらココに居たコト。
…なぜ脇腹が痛いのかも分からないコトも。知っているコトは全部話した。

そしたら、看護婦さんは1回うなずいて


「というコトは脇腹が痛いコトと、どうやってココに来たのかというコトと、誰にやられたかというコトがまず分からないのね?」

「はい」


…そしたら看護婦さんは今分かるコトを全部詳しく話してくれた。


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