キミの心Ⅰ-俺様王子のヨワミ-
…放課後。

実行委員会がある会議室にあたし1人で向かっていたら。

後ろから


「杉山!一緒に行こー」


って、佐伯 勇斗が言って来た。

アンタ…そんなキャラだったっけ。coolな俺様王子じゃないの??
ま、別になんだってイイケド。


「はいはい。どうぞ」

「やったー!」


なんか…ホントに嬉しそうだった。

だからあたしも思わず笑ってしまった。


「あ!杉山が笑った!俺の前で笑ったの初めて!やっぱり杉山は笑ってた方がカワイイな!」


…ホントに大丈夫??この人。…キャラが全く違う…。熱でもあるんじゃないの??

…でも、そう言ってるアンタが1番カワイイよって言ってやりたい。


…それからあたし達はおしゃべりしながら会議室まで行った。





この時2人で行かなきゃ良かったね。
楽しい時間は嬉しかったケド、その後のコトなんか考えてなかった。

…あたしはバカだったキミの立場を考えてなかった。

あたしは自分だけでなくキミも傷つけてしまうコトになるんだ。
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