キミの心Ⅰ-俺様王子のヨワミ-

☆ 悔しい[勇斗side]

杉山はいじめを受けてる。

それは俺のせいだ。

それは予想ではなく事実だ。


…それが分かったのは、最初の実行委員会をやった次の日の朝だ。


たまたまその朝に早く学校に行って俺が教室に入ろうとしたら、アイツ…杉山が自分の机を一生懸命雑巾で、拭いていた。

なんか入っては行けない様な空気だったから俺はずっと外にいた。

杉山が汚れた雑巾を洗いに行っている間に、俺は杉山の机を見に行った。杉山が何を消しているか気になったから。


そしたら…

『ブス』

『ブスのクセになに近寄ってんだよ』

『佐伯クンが汚れる』

『ウチらの佐伯クンを勝手に取ろうとすんな』

『ウザイ』

『デブ』

『近付くな』

『オマエじゃ頑張ったってムリだよ。佐伯クンの彼女になんかなれないんだから』

『諦めな』


…とか。いろいろ書いてあった。

もう薄くなってたケドちゃんと読めた。


俺は杉山を支えてやりたかった。

でも、俺がこれ以上杉山に近付くとまた杉山が傷つく。だから俺は杉山から離れなきゃいけない。


だから杉山が戻って来る前に俺は教室を出てみんなが、登校するまで杉山に見つからない様に隠れてた。

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