キミの心Ⅰ-俺様王子のヨワミ-
「かのー!あっち行こー!!」

「はぁい」


今は昼飯の時間。

杉山と橋本の声が聞こえた。



「裕里ー!!お待たせー♪♪」

「おー!!未来!!俺も今来たトコだよ」


今来たトコじゃないクセに…。なにカッコつけてんだろ…裕里。

昼飯の時間になった途端に

『ほらっ勇斗いくぞっ!!』

とか言って走ってここまで来て、20分も待ってたくせに。

カレカノの間では20分前は“今”なのか…??

俺を巻込んでおいて呑気なヤツ…。

ま、いいけど。


「よかったぁ♪」


なんにも知らない橋本は安心してる。


「歌音チャン!こんにちは!!」


裕里が杉山に話しかけた。


「…こんにちは」


…なんか元気ない…??

さっきからうつむいてるし…。

俺がいるから…??


「どうしたの??元気ない??」

「そっそんなことないです!!」


どもってるし…カワイイ…////


「どもってるしぃ~!!かのカワイイ♪♪」

俺の言葉をそのまま橋本が言った。
< 97 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop