雪に消えたクリスマス
「………そうだな」
ウララは、俺の腕の中で、身を硬くして涙を堪えていた。
「…だから、もう、創真なんていなくても平気なのよ…もう、寂しくなんて…ないんだから………」
堪えきれずこぼれ落ちた涙の一粒が、俺の手をすり抜け、白い雪に吸い込まれて行く。
俺は、ウララの頭をそっと撫でる。
いつも、俺がウララの頭を撫でると、ウララは子供扱いするなと頬を膨らませていた事を思い出して、思わず笑みがこぼれた。
また、静かに雪が降ってきた。
天使の羽根のように、フワフワと舞い降りてくる雪が、俺の体を通り抜けて行く。
ウララは、その異様な光景に気がついて、涙で濡らした顔で、俺を見上げる。
俺はそんなウララに、優しく微笑みを向けた。
「…ちょっと、力を使い過ぎたらしい。でも、これはこれで、この世のモノとは思えない綺麗さがあるだろ?」
俺の冗談に、ウララは少し笑った。
ウララの笑った横顔が、綺麗だった。
その時、俺の体が少し重い事に、俺は気がついていた…。
「よし!謝るのはなしだ!今日はウララにプレゼントを持って来たんだ…本当は二年前に渡そうと思ったんだけどな…」
俺は、いそいそと黒いバッグの中から、ウララへのプレゼントを取り出す。
ウララは、不思議そうな顔で、俺がバッグから出した物体を見つめていた。
俺がバッグから出したのは、長さが30㎝くらいの、ワインのボトルだった。
ワインボトルはボロボロで、あちらこちら土に汚れている…ラベルなど、もうないにひとしかった。
しかし、俺は躊躇しなかった。
俺は手早く、ワインボトルのコルク栓を開けると、その琥珀色の液体を小さめなグラスに注いでウララに手渡した。
ウララは、俺の腕の中で、身を硬くして涙を堪えていた。
「…だから、もう、創真なんていなくても平気なのよ…もう、寂しくなんて…ないんだから………」
堪えきれずこぼれ落ちた涙の一粒が、俺の手をすり抜け、白い雪に吸い込まれて行く。
俺は、ウララの頭をそっと撫でる。
いつも、俺がウララの頭を撫でると、ウララは子供扱いするなと頬を膨らませていた事を思い出して、思わず笑みがこぼれた。
また、静かに雪が降ってきた。
天使の羽根のように、フワフワと舞い降りてくる雪が、俺の体を通り抜けて行く。
ウララは、その異様な光景に気がついて、涙で濡らした顔で、俺を見上げる。
俺はそんなウララに、優しく微笑みを向けた。
「…ちょっと、力を使い過ぎたらしい。でも、これはこれで、この世のモノとは思えない綺麗さがあるだろ?」
俺の冗談に、ウララは少し笑った。
ウララの笑った横顔が、綺麗だった。
その時、俺の体が少し重い事に、俺は気がついていた…。
「よし!謝るのはなしだ!今日はウララにプレゼントを持って来たんだ…本当は二年前に渡そうと思ったんだけどな…」
俺は、いそいそと黒いバッグの中から、ウララへのプレゼントを取り出す。
ウララは、不思議そうな顔で、俺がバッグから出した物体を見つめていた。
俺がバッグから出したのは、長さが30㎝くらいの、ワインのボトルだった。
ワインボトルはボロボロで、あちらこちら土に汚れている…ラベルなど、もうないにひとしかった。
しかし、俺は躊躇しなかった。
俺は手早く、ワインボトルのコルク栓を開けると、その琥珀色の液体を小さめなグラスに注いでウララに手渡した。