雪に消えたクリスマス
「…私、サーモンとスピナッチのパスタのクリーム・ソース仕立てにしようかな…。創真は?」
俺は、はっきり言って驚いた。
あのウララが、こうも早く決めてしまうとは…。
「………創真?」
怪訝な顔をして、俺の方を覗き込むウララ。
「あ、いや。じゃ、俺はポルチーニ茸のクリーム・ソースパスタにするよ」
俺がそう答えると、ウララはウェイトレスを呼んで、二人分の注文をする。
俺が唖然とした顔をすると、ウララは再び怪訝そうな顔つきで、俺の顔を覗き込んだ。
俺は、まず水を一口飲み、乾いた喉を潤す。
本当は、ウララに話さなければならないことが沢山ある筈なのに、何から切り出して良いのやら…。
「…どうしたんだろう…?」
「?」
先に口を開いたのは、ウララからだった。
表情は、先ほどから変わらない笑顔だったが、声が少し震えていた。
「…私ね、本当は、創真にあったら話す事沢山あったんだよ…恨み言とか、二年間にあった悲しい事、辛い事…みんな話してやろうと思ったのに…なんか、こうして創真を目の前にしてたら、なんにも言葉が出てこないの…どうしたんだろうね…?」
ウララの瞳が、除々に潤んでゆく…。
きっと、ウララは混乱しているのだろう。
二年前、何も告げずに急に姿を消した恋人が、突然目の前に現れたのだから…ウララでなくても、頭の中がムチャクチャになって当然だ。
俺は、そんなウララの頭を、ただ撫でてやることしかできなかった。
俺は、はっきり言って驚いた。
あのウララが、こうも早く決めてしまうとは…。
「………創真?」
怪訝な顔をして、俺の方を覗き込むウララ。
「あ、いや。じゃ、俺はポルチーニ茸のクリーム・ソースパスタにするよ」
俺がそう答えると、ウララはウェイトレスを呼んで、二人分の注文をする。
俺が唖然とした顔をすると、ウララは再び怪訝そうな顔つきで、俺の顔を覗き込んだ。
俺は、まず水を一口飲み、乾いた喉を潤す。
本当は、ウララに話さなければならないことが沢山ある筈なのに、何から切り出して良いのやら…。
「…どうしたんだろう…?」
「?」
先に口を開いたのは、ウララからだった。
表情は、先ほどから変わらない笑顔だったが、声が少し震えていた。
「…私ね、本当は、創真にあったら話す事沢山あったんだよ…恨み言とか、二年間にあった悲しい事、辛い事…みんな話してやろうと思ったのに…なんか、こうして創真を目の前にしてたら、なんにも言葉が出てこないの…どうしたんだろうね…?」
ウララの瞳が、除々に潤んでゆく…。
きっと、ウララは混乱しているのだろう。
二年前、何も告げずに急に姿を消した恋人が、突然目の前に現れたのだから…ウララでなくても、頭の中がムチャクチャになって当然だ。
俺は、そんなウララの頭を、ただ撫でてやることしかできなかった。