不良
「思い出したか?」


稲垣は座ったままだが、俺は立ち上がりながら言った。


「思い出したも何も…………………なんでお前がいんだよ」


稲垣は動揺してるみたいだ。


「あぁ?何言ってんの?」

俺は立ち上がって稲垣を見ながら言った。


「だから!なんでおまえが居んだって!」


いながきは身振り手振りで言った。


「最初からいんだろ!アホ!」


俺は軽く叫ぶ。


「なに!?」


稲垣は普通に驚いている。

そして少し黙り込んだ。


「じゃあ、あん時俺が殴ったのと俺を殴ったのはお前か………………」


稲垣は考えたあとそう言った。


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