不良

通学路には登校中の小学生やランニングをしている人、散歩をしているおじいさんなどがいた。

その人達とすれ違う時みんな、俺にちょっとビビりながらすれ違う。

まあ、俺、不良だし。当たり前か

とか思いながら学校へ。



学校につくと、８時２０分を回っていた。

まあ、遅刻はしてないし、堂々と教室に入る。

相変わらず髪の毛がピンクのやつやら、超ミニスカのやつもいる。

俺がため息をつきながら席に座ると、

「おっ！？どーしたの？豪ちゃん！お疲れ？？もしかして、昨日の遊びが応えた？？」

いきなり甲高い声が耳を突く。少し苛立ちながら、

「ああ！？あんなんで疲れるか！バカ！」

「あはは。ならいいけどね！」

コイツは宮本亮太。
ケンカは弱いが、情報や友達付き合いはピカイチだ。いわゆる俺の親友だ。

「でさ！豪ちゃん！」

「なんだよ？」

亮太は少し暗い顔をして、言った。

「健太がさ、昨日、藍稜高のやつらにリンチされたんだ。」

「なに！！？健太は無事なのか！！？」

俺はいきなり席から立ち、亮太に掴みかかった。

「まあまあ、豪ちゃん。そんなに興奮せずに。」

「いいから健太は無事なのか！？」

亮太はパッと笑顔を見せて
「大丈夫だよ。今、入院してるはずだよ。」

それを聞いて安堵の息を吐いた。

「それより、豪ちゃん。」
「なんだ？」

「胸ぐら離してくんない？痛いんだけど………」

ハッとして見てみると、思いっきり力をいれて胸ぐらをつかんでいた。

「ああ！ワリー。」

俺はパッと手を離して謝る。

「じゃあ、亮太。放課後に健太の見舞い行くぞ。」

亮太は少し考えた後、

「だね。じゃあ、放課後に病院に行こう！」

「ああ。」

その時、丁度鐘がなった。
「じゃあ放課後！」

と言って亮太は席へ、友達と喋りに戻った。