不良
「ふっ。まだまだあま………………」


そう言うとNo.3は腹を押さえて倒れた。


稲垣は後ろで驚いた顔をしている。


俺はハイキックが外れたとき、そのまま遠心力で足を回してNo.3の肋骨あたりに踵で蹴りを入れていた。

「……狙ったのか?」


稲垣は下を向きながら言う。


「もちろん」


そう言うと稲垣の体が震えだした。


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