兄と秘密の恋愛を
一人で笑った。


気色悪いけど。


笑った。


狂ったみたいに、笑った。


「あは・・・うぅ・・」


「ひっぐぅ」


「お・・にい・・ちゃ・・」


大好き。


隼人が記憶喪失になって。


寂しくて、寂しくて、


自分のせいだって問い詰めて。


お兄ちゃんの彼女を見て、妬いて。


自分の気持ちの整理がつかない時に隼人にキスをして。


あの時から、


私は普通の恋愛をできないと決まっていた。
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