たった一度の恋だから
だってアタシの部屋と隣の部屋、
普通に会話できるほど壁が薄いの。
いくらなんでも年頃の娘に
そんな生活丸見えみたいな事させないよね?
今部屋二つ空いてるし
わざわざ隣にしないよね?
・・・そう・・・だよね・・?
「ちょっと奏!どうしたの?!」
「え?・・・なに?!」
「すっごいぼけーっとしてたけど?冷や汗かいてるし」
ほら拭きな。と可愛いハンカチを差し出してくれる佳苗。
ちょこっと不安な気持ちが吹き飛んだ。
・・・でも、どうしよう・・・