たった一度の恋だから
もし…もしもだよ?
男の人がアタシの隣の部屋になったら…
「佳苗…今日何かあったら泊めて…?」
「ん?どしたの?いいけどさ。」
「いーから!じゃ、アタシ急用で帰る!!」
「は?!・・・ちょっと!奏ッ!!」
半分聞かずに教室を出た。
絶対そんなの嫌ッ!!!
その息子さんが来る前にどうにか説得してやる!
アタシは全速力で駅まで走った。
***桃井家***
「たッ!ただいまお母さん!!」
「あら、お帰り・・?」
いかにも早すぎない?って顔でアタシを見るお母さん。
でも、アタシはそれどころではない。