ヴァンパイアKISS ~姫の王子?~
1
「コレが姫の家か・・・」
ヴァンパイアは、土足で私の部屋に上がろうとする。
「ちょ、靴っっ」
私は慌ててとめに入る。
「靴・・・?あぁ。確か人間界では駄目だったのだな」
そういうなり、靴を脱ぎ捨てる。
私は、こんな時までA型の本能が出てしまう。
「靴はきっちり脱げよ・・・」
誰にも聞こえないくらいの小さな声で呟いた。
「ほぉ・・・結構綺麗だな」
「結構って言われても...ありがと」
とりあえず相手に合わせていこうと思った。
逆らったりして、殺されたりしたら意味もない。
いや
殺されてもいいか
そんな考えが頭に浮かぶ。
今死んだって・・・悲しむ人の顔なんて出てこないし。
まして死んだら・・・会える。