ヴァンパイアKISS ~姫の王子?~


人間の属性・・・って何?


死んでも永遠に人間界に居続けるってコトなの?


それじゃあ・・・




一生会えないの?






私は自分の世界に入ってしまう。


ユウは、ジッと私の顔を見つめるだけ。


何かを言ってくる気配はない。


「ね・・・ぇ」


私が口を開くと、小さなため息が前から聞こえてきた。


「なんだ」


「私は・・・ユウの姫にはなれない」


そう言うと、ユウはまたため息をついた。


「ソレは皆が最初に言う。聞き飽きた言葉だ。」


ユウは急に立上がり、さらに続けた。


「人間は皆愚かだ。俺が血を吸えば、その快楽に溺れる。だからお前もスグに・・・」


「バカみたい」


小さな声で私が呟く。


「なに?」


ユウの声のトーンが、少し低くなっていた。


「私は皆と違うの。アナタに血なんか吸われないし、嫁になる気もない」


私はそう言って、立ち上がる。


立った瞬間、ユウと目が合う。






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