ヴァンパイアKISS ~姫の王子?~
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学校は今日は終わり。
学校内でのケンカのために出た負傷者は、あまりに酷い怪我みたいで・・・
その犯人はすぐに名乗りをあげるようにと、チラシまで貼られる始末。
皆、怖くて犯人の名前はあげれなかった。
というより、迷惑だった不良を倒してくれたという、尊敬の意を込めてもいるようで。
だから私・・・と、ユウは、ある場所に来ていた。
「まぢで?!」
電話で伝えた時には、あまりにもビックリしていた。
まぁ、当然の反応なんだけどね。
「ヴァンパイアが見つかったから、連れてくね」
私はそういい残して、電話を切った。
本をしっかりと鞄に入れたのを確かめて、私は家を出る。
「おぃ」
「なによっ」
私は振り返りもせず、ただ歩き続ける。
「俺らは何処へ行く?」
「いいから。黙って来なよ」
あまり関わりたくはない。というか、今にでも走って逃げてしまいたい。
だけど、付きまとわれるのは確実。
なら、私よりもいい姫がいることを教えてあげるべきだ。
そして、ヴァンパイアに会いたがっている人の家に、着く。