ヴァンパイアKISS ~姫の王子?~


「・・・え?」


私も、そしてユウも。2人してもらしてしまった言葉。


「な、何言ってんの、紗世」


私は顔を引きつらせながら言う。当の本人は、何が?っという顔をしている。


「だって、私ずっとヴァンパイアに会いたいって言ってたじゃん?だから美姫が連れてきてくれたんでしょ?」


「そ、そうだけど」


私はさらに続ける。


「だって・・・血、吸われたら、一生一緒だよ?!」


私はあせりながら言う。紗世は笑顔で


「私はソレがいいのっ♪だって顔も悪くないし、むしろカッコイイじゃん」


紗世は少し狂っている、そんなイメージが私に残った。


「なら、吸ってやろう」


ユウはそう言うなり、紗世に近づいていく。


紗世もまた、一歩ずつユウに近づいていく。


私は、そんな2人をただ、ジッと見つめるだけ。






< 51 / 65 >

この作品をシェア

pagetop