ヴァンパイアKISS ~姫の王子?~
「・・・え?」
私も、そしてユウも。2人してもらしてしまった言葉。
「な、何言ってんの、紗世」
私は顔を引きつらせながら言う。当の本人は、何が?っという顔をしている。
「だって、私ずっとヴァンパイアに会いたいって言ってたじゃん?だから美姫が連れてきてくれたんでしょ?」
「そ、そうだけど」
私はさらに続ける。
「だって・・・血、吸われたら、一生一緒だよ?!」
私はあせりながら言う。紗世は笑顔で
「私はソレがいいのっ♪だって顔も悪くないし、むしろカッコイイじゃん」
紗世は少し狂っている、そんなイメージが私に残った。
「なら、吸ってやろう」
ユウはそう言うなり、紗世に近づいていく。
紗世もまた、一歩ずつユウに近づいていく。
私は、そんな2人をただ、ジッと見つめるだけ。