ラスト・メッセージ
「すっごく、逢いたかったんだよ?
何処に行く?お腹空かない?」


マシンガンの様に、一気に喋る美樹の笑顔に、俺の心は『ホッ』としていた。


稟が、乳癌だという現実から、少しだけ抜け出た様な気がしたから……。


「どっか、食事にでも行くか?」


被っていた変装用の帽子を目深に被り直した。


一応、俺も芸能人。
何処で見られるか分からない。


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