ラスト・メッセージ
稟……。


母親と楽しそうに話しをする稟を見た。

「最初は、お笑い芸人なんかと突き合わせるか!稟には、一流企業に勤める人との見合いを考えていた…。
安定した生活をして欲しかったからな。京子と……妻と結婚して少ししてから、今の会社を創ってな。軌道にのるまで、随分、ひもじい思いをさせてきた。
だから、稟にはそんな思いさせたくなくてな……。
だから、浮き沈みの激しい芸能人となんか…。」


「すみません…。」

「だが、テレビで君の姿を見る様になって、仕事ぶりを見ていた。
一生懸命になって、バカバカしい事に取り組む姿が、何故か応援したくなる……稟も、そんなとこに惹かれたのかな。」

「お父さん……。」

「何の仕事も、プライドを持って取り組まないとな。
頑張りなさい。」


俺の肩にポンと、お父さんが手を置いた。


「有難うございます…。」


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