ラスト・メッセージ
「稟!!」


玄関のドアを開けると、稟の靴が有った。


俺は、2階に上がり、部屋の戸を勢いよく開けた。


「稟!!」


ベッドに俯せになって、声を殺して泣いている稟がいた。


ベッドに近付いて、「稟!?」


声をかけたけど、ひたすら泣いていた。

「どうした、稟?」

もう一度声をかけると、少しだけ顔を俺に向けた。


「稟……病院…行ってきたんだろ?
先生、何だって?」

「…………だっ…て……。」


「えっ…何?聞こえないよ。」


微かに聞こえる声に耳を傾けると、信じられない言葉が、返ってきた……。


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