ラスト・メッセージ
「どうだった?」


弾んだ声の稟が、玄関先まで、小走りしてきた。


「稟、疲れるから
あんま、走るな。」

「大丈夫だよぉ。
んで?どうだったの?」


「ハアァァ…。」


わざとらしく、溜め息をついてみた。


「えっ……ダメだったの?」


「ごめん…実は…。」


「えっ、えっ…マヂ予選落ち…?」


「なんてな。通ったよ。」


「きゃあ~!すごぉ~い!」


そう言って俺に抱き着いた。


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